営業の仕事は常に結果を求められ、つらいと感じながら仕事をしている人が非常に多い職種です。
自分がいくら頑張っていてもそのプロセスに対しての評価は限定的で、結果が伴って初めて評価されるという非常に厳しい仕事です。
また、営業職はどこの業界でも人手不足に陥っており、営業担当者一人一人の負担は大きなものになっています。
そんな環境から脱出したいと考えている方は多いのではないでしょうか?
つらいと思い詰めつつも続けていて、心身に影響が出るようになってしまっては遅いので、是非一度自分自身と向き合って、今後についてよく考えてみて下さい。
仕事を辞めるという不安は大きいですが、それまでの経験を活かしてできることは数多くあるはずです。
今回は、営業職を辞めて異業種へ転職するコツを紹介します。
営業を辞めたい理由
ノルマがきつい
営業職の他の仕事との決定的な違いは「ノルマ」でしょう。
他の仕事も納期があったり目標があったりはしますが、例えば納期であれば自分の作業量を増やせば厳しい目標であってもどうにか達成できるかもしれません。
しかしながら、営業のノルマについてはあくまでお客さんがあってのこと。自分の頑張りだけで達成の可否が決まるものではありません。
無理難題を課され、それでいて達成できなければ自分のせいだと咎められるのは精神的につらいものです。
新規開拓の営業がつらい、ストレスを感じる
既存取引先のフォローアップであれば、すでにある程度関係があるため、営業に行くこと自体はさほど大変なものではありません。
しかし、新規の開拓は自分たちの会社を知らないような人たちに知ってもらい、一から自分たちの商品・サービスを使ってもらうために交渉していくものです。
常に新しい人間関係を構築していかなければいけませんが、人間関係は短期的にできるものではありません。
特に飛び込み営業や電話営業の多くは煙たがられてすぐに追い出されてしまったり、電話を切られてしまったりなど、非常にストレスの大きい仕事です。
会社の拡大のためには必要な仕事ではあり、契約を取れた時の達成感は非常に大きなものですが、それ以上に苦痛を伴う仕事です。人見知りの人にとっては本当に地獄のような時間でしょう。
顧客ありきの労働環境
営業職は顧客あっての仕事なので、自分の勤務時間が顧客の都合に合わせなければならず、休日や勤務時間が不規則になりがちです。
顧客の要望があれば、深夜遅い時間になってから連絡をしたり、時には訪問をしなければならないなど、自分の時間を自分でコントロールできない不自由さがあります。
また、顧客対応の最前線でもありますので、顧客からの物言いもまずは自分が受け止め、その上で関係各所と連携しつつ対処する必要があります。
自分に非は無かったとしてもクレーム対応をしたり、それの解消に奔走しなければならず、板挟みの苦しい立場となります。
営業を辞めたい人へのおすすめの転職先
様々な理由から営業職を辞めたいと考える人は、自分が営業の仕事のどこに特にストレスを感じるのかよく考えてみましょう。
例えば、営業の仕事自体は好きだけどノルマがつらい、というのであれば、営業サポートの仕事もありますし、新規開拓の営業がつらいというのであれば、新規担当ではなく既存顧客への深耕営業という仕事もあります。
転職を決める前に、現在のどのような状況が解消されれば良いのか自分の中で答えを探してみて下さい。
その上で、以下のような仕事は営業職との親和性が高いと考えられます。
マーケティング職
マーケティングと営業は特に連携する機会も多く、マーケティング職には営業経験者が多く存在します。
売り方を考える部門と実際に売ってくる部門なので、片方の経験がもう片方に活かしやすい職種となります。
人事
人事の仕事は人と接する機会が多く、コミュニケーション能力が必須となります。
その中でも採用担当など「自分の会社に興味を持たせ入社にこぎつける仕事」というのは何か営業職と近いように感じませんか?
優秀人材の獲得は会社の成長を大きく左右する重要な仕事ですので、売り上げと人材、獲得するものは異なりますが、やりがいをもって出来る仕事です。
商品企画
顧客の要望を一番間近で聞き取ってきた立場として、その声を活かした商品企画というのも面白いかもしれません。
また、「自分が営業をするとしたら」という立ち位置から考えれば、売りやすいコンセプトなども想像しやすいでしょう。営業を支える立場として、非常に重要な仕事です。
営業から転職のコツ
別タイプの営業職も視野に入れる
営業職という仕事から完全に離れる前に、まずは営業職の中で条件に合うものを探してみるのが良いでしょう。
「根本的に営業という仕事が嫌い」、「顧客とのコミュニケーションが苦手」ということであれば話は別ですが、中にはノルマの無い営業、飛び込みの無い営業など、状況が改善されるケースは多々あります。
他業種・職種への転職のこだわりがなければ、まずはこちらから考えるのがベストでしょう。
辞めたい理由を明確にする
どの仕事にも言えることかもしれませんが、辞めたい理由を明確にしないまま辞めてしまっては、次に就いた仕事でも同じ悩みが出てくる可能性が高いです。
長時間労働や休日が不安定なことに関しては、エンジニア・プログラマーといったIT関連職種でも同じようなことが叫ばれていますし、コールセンターの担当者は日々顧客のクレームを受け続けています。
自分が何にストレスを感じ、何を解消したいと思っているのか、もっと突き詰めれば「〇〇についてはあまりストレスは感じない」というところまで考えられれば、転職先の候補もかなり具体的に決めることができます。
求人先の求めている人材をリサーチする
営業職で培ったさまざまなスキルや経験を活かして、異業種や異職種に転職することは可能です。
しかし、ただ「営業をしていたのでコミュニケーション能力には自信があります!」とアピールしたところで、応募先の企業のニーズにマッチしていないと採用してもらうことはできません。
転職活動では、あなたの経験や希望を、企業の求めるものとマッチさせることが非常に重要なのです。
企業側の求める人材を知るためには、企業研究や情報収集が非常に重要になりますが、それを個人で行うには限界があります。
そのため、転職エージェントなどを使って、求人側の詳しい情報をしっかり集めるようにしましょう。
転職エージェントを利用するメリット
営業職を辞めること自体は決めたけど、「自分がどんな仕事に合うのか」「どんな仕事なら条件に合うのかが分からない」という方は、一度転職エージェントに相談することをオススメします。
転職エージェントでは求職者に対して、担当者のキャリアアドバイザーが下記のようなサポートをしてくれます。サポートはすべて無料です。
- 今までの経験からキャリアプランを一緒に考えてくれる
- 希望にあった求人情報を紹介してくれる
- 求人先の詳しい情報や求めている人材の情報を教えてもらえる
- 提出書類の添削や面接対策などのサポートをしてもらえる
- 年収などの条件交渉や入社日の調整などを企業側とおこなってくれる
異業種への転職は、仕事内容や業界、給料、職場環境など不安に感じることも多いのではないでしょうか。
不安に思うことがあれば、どんな些細なことでもキャリアコンサルタントに相談してみてください。
未経験職種への転職は難しいとは言われていますが、実際に成功させている人は多くいますので、そのノウハウを聞くだけでも非常に参考になるでしょう。
また、転職事例の中に自分の目指すキャリアと類似する人も見つかるかもしれません。
基本的にはどこも無料で使えますので、ひとまず登録して情報を集めるというだけでもいいでしょう。
転職を決めたのであれば、「仕事を辞める前に」まずは転職エージェントに登録することです。
- あなたのこれまでの経験からどんな転職先があるか(あなたの市場価値)
- 市場がもとめているのはどんな人材か(今の求人市場)
これらのことを知ることで、ただ「辞めたい」と考えているより、より具体的な状況判断ができるのではないでしょうか。
自分には今の「職場以外の選択肢がある」というがわかるだけでも、精神的にとても安心できるはずです。
営業職からの転職の相談におすすめの転職エージェントをまとめていますので、ぜひ参考にごらんください。