教師という仕事は多くが憧れをもって就職する方がほとんどかと思います。
しかし、実際に働いてみると生徒指導や部活動の顧問など、思ったよりも教職に集中できないような環境があったり.
また、生徒もなかなか言うことを聞いてくれず、想像以上に苦しい状況にぶち当たっている人は少なくありません。
初めの内は希望に満ち溢れて働き始めた仕事かもしれませんが、可愛さ余って憎さ百倍とでも言うのでしょうか、そうした状況により徐々に教師という仕事自体が嫌いになってしまったりもします。
今回は教師を辞めたい、という人のための転職をご紹介させていただきます。
教師を辞めたい理由
労働時間が長い
教師の仕事は単純に授業をやるだけには留まりません。
授業の準備はもちろん必要ですし、生徒指導や保護者へのケアも授業のかたわらでやる必要があります。
中学校以上になれば、部活動の顧問もやる必要がありますので、毎日朝から部活動が終わる時間まで働く必要があります。
それまでに仕事が終わらなければ、その後も働かなければなりません。休日出勤も少なくありません。
公立の学校であれば公務員とみなされ、労働時間も短いように思われがちですが、実はいわゆるブラック企業並の労働時間を強いられている過酷な環境です。
給料が安い
「労働時間が長い分残業代で稼げるのでは?」と考えられますが、公立学校の教師には残業代が出ません。
原則として時間外労働をしないということが定められており、いくら時間外労働をやろうとも一律たった4%の「教職調整額」というものが支給されるのみです。
全く出ないよりもマシだと思われるかもしれませんが、想定される時間外労働時間からすれば当然十分な額ではありません。
生徒との関係が難しい
生徒との距離は近すぎれば舐められるし、遠すぎても上手くいきません。
また、年代別にも扱い方は変わります。
小学生はまだ言うことはちゃんと聞いてくれますが、まだ幼く予想外の動きをしますし、中学生は思春期に突入し扱い方が特に難しい時期です。
高校生になると、ある程度考え方もしっかりしてはきますが、年が近くなり自分ももう大人のように錯覚しているため、教師のことを舐めたり、対等の立場と考えて言動するようになります。
大変さは違いますが、どの年代も一筋縄ではいきません。
職場の教師同士の人間関係が悪い
そんなストレスフルな職場のためか、総じて人間関係は悪くなりがちです。
協力して生徒指導をする立場である同僚の教員から嫌がらせを受けるなども少なくありません。
同僚といても生徒といても心が安らぐことがないというのは本当につらいことです。
外に出ても教師とみなされる
教師も一人の人間ですので、プレイベートは尊重されるべきです。
しかしながら、学生の見本とも見られていることから、学校の外であったとしても「先生」なのです。
宴席などで少し羽目を外したとしても、一般の会社員であれば「お酒の席だから」と大目に見てもらえますが、これが教師の場合は「教師のくせに」となるのです。
どこで生徒や保護者が見ているとも分かりませんので、学校の外でも常に気を張って生活しなければなりません。
教師から異業種へ転職するには?
民間企業の考え方を知る
民間企業との大きな違いは、民間企業では基本的には利益を追求して仕事が行われるということです。
もちろん、配属される部署によって役割の違いはありますが、基本的にはどのように売り上げを伸ばしていくか、という点に会社の目標は定まっています。
ここが教職とは絶対的に違う点です。
面接の中では自分の思いを語るのは良いですが、商業活動を行うマインドをしっかりと持っていなければ、会社の目的とのズレが生まれてしまうかもしれません。
転職しやすい業界を選ぶ
教師という仕事は、前述した通り授業を行うだけが仕事ではありません。
しっかりと自分ができることを棚卸してから転職活動に臨みましょう。
また、その中でも自分がしてきた経験をそのまま活かせる仕事であれば、採用される確率は高くなります。
例えば、直結するのは教育関連です。塾講師なんかであればそのまま指導が可能ですし、教育関連の本を出版している出版社なども良いかもしれません。
また、人の指導をしていたわけですので、研修会社も良いでしょう。
活かせること自体は実は非常に多い仕事ですので、自分が今後どういったことに従事していきたいのか、これまでの経験を振り返っていきましょう。
転職エージェントを利用する
いざ転職活動を始めようとしても、忙しい仕事の合間では転職活動に費やす十分な時間は得られづらいものです。
転職エージェントなど、転職活動をサポートしてくれるサービスを利用し、助けてもらいながら転職活動を進めていきましょう。
教師の仕事は基本的には年度単位で進めていくものかと思います。
一般企業に勤めていても同じことではありますが、教師であれば特に転職時期には気を遣うこととなります。
担任になっていれば、年度内で突如いなくなるということは難しいでしょうし、それをやり切ってから退職という形になるかと思います。
そういったスケジュール的なところに関しても、なかなか自分だけでは図りかねるところもあるかと思いますので、転職のプロであるエージェントに相談していきましょう。
教師は人によっては憧れの仕事かもしれませんが、情熱も体力も保たせ続けるのはなかなか難しいものです。
今は良いとしても、自分の今後を考えた時に、「果たして自分はやり切ることができるだろうか?」と疑問に思う人は、もしかすると転職の考え時なのかもしれません。
転職も年を重ねるほど難しくなるものですので、後悔の無いよう、よく考えて悔いの残らない決断をしていきましょう。
教員から転職するために気をつけるべきポイント
教師の仕事は辞めたいけれど、「転職先はあるだろうか」「公務員から民間への転職はできるのか」 「転職すると待遇が下がってしまうのではないか」といった不安がある方は、多いのではないでしょうか。
教員など教育業界は、一般企業では考えられないような体制が当たり前になっていることも少なくありません。
そのため、転職し一般企業に入り「一般企業がこんなに恵まれているとは思わなかった」「もっと早く転職すればよかった」という人が多いのも教育業界からの転職の特徴です。
まずは、ぜひ一度キャリアアドバイザーから一般企業の実情を聞いてみることをおすすめします。
教育業界から異職種へ転職する際、「未経験の転職」になるため、次のことを心がけてください。
①少しでも早く転職活動を開始する
②転職先の情報収集をしっかり行う
①少しでも早く転職活動を開始する
企業側からすると未経験の人材は、一から育てる必要があるため、同じ条件であれば若い人を採用したいと考えます。
そのため、業界によっては「未経験者は20代しか採用しない」という会社も少なくありません。
教員としての転職であれば経験を積むことが必要になりますが、異業種の企業への転職の場合は少しでも早いことが有利になることは間違いありません。
転職活動をしたからとって必ず転職しなければいけないわけではありませんので、まずは活動を始めることをおすすめします!
②転職先の情報収集をしっかり行う
転職活動を成功させるために重要なことは、企業側がどういった人を求めているかをしっかり把握することです。
どんなに自己PRをしても企業側のニーズと合わなければ、採用というゴールには至りません。
教育業界と一般業界では業界のルールも考え方も全く違いますし、企業ごとに求める人材はことなります。
そのため、まずは転職先の企業の情報収集が必要になりますが、自分ひとりの力では限界がありますので、ぜひ転職エージェントを活用して正確な情報を効率よく収集しましょう!
教員職からの転職に転職エージェントを利用すべき理由
転職エージェントでは求職者に対して、担当者のキャリアアドバイザーが下記のようなサポートをしてくれます。サポートはすべて無料です。
- 今までの経験からキャリアプランを一緒に考えてくれる
- 希望にあった求人情報を紹介してくれる
- 求人先の詳しい情報や求めている人材の情報を教えてもらえる
- 提出書類の添削や面接対策などのサポートをしてもらえる
- 年収などの条件交渉や入社日の調整などを企業側とおこなってくれる
教育業界から異業種への転職は、仕事内容や業界、給料、職場環境など不安に感じることも多いのではないでしょうか。
不安に思うことがあれば、どんな些細なことでもキャリアコンサルタントに相談してみてください。
教員から一般企業への未経験職種への転職を実際に成功させている人は多くいますので、そのノウハウを聞くだけでも非常に参考になるでしょう。
基本的にはどこも無料で使えますので、ひとまず登録して情報を集めるだけでも非常に参考になるはずです。
教師からの転職を考えているのであれば、「仕事を辞める前に」まずは転職エージェントに登録することです。
- あなたのこれまでの経験からどんな転職先があるか(あなたの市場価値)
- 求人情報や企業の詳しい内部情報(企業が求めているもの)
- 書類選考や面接のポイント(内定をもらうコツ)
これらのことを知ることで、ただ「辞めたい」と考えているより、より具体的な状況判断ができるのではないでしょうか?
自分には今の「職場以外の選択肢がある」というがわかるだけでも、精神的にとても安心できるはずです。
教員から異業種への転職の相談におすすめの転職エージェントをまとめていますので、ぜひ参考にご覧ください。