普段、飲食店には顧客として行く立場の人がほとんどですので、調理師という仕事がどういうものかは、一般には案外分からないものです。
独立している方も多い仕事ではありますが、当然誰もが独立まで辿り着けるわけではありません。
独立を目指していても、つらさから耐え切れずに途中でその道を諦めてしまう人も多いでしょう。
また、仮に独立出来たとしても、そこから成功するかどうかはまた別の問題です。
そんな先行きの不安さから、転職を考えている人は多いのではないでしょうか。
調理師を辞めたい理由
労働時間が長くつらい
飲食店のオープン時間は10時など基本的にはお昼より少し前から営業をスタートする場合がほとんどですが、調理師の仕事がそこからスタートするわけではありません。
もちろん、調理自体はオーダーが入ってからするのですが、調理を早く行うための仕込みだったり、その他の準備も必要です。
そのため、調理師の朝は実際のオープン時間よりもかなり早いです。
また、当然昼の営業だけでなく夜の営業もあり、終わった後には締め作業が当然のように待ち構えています。
しかも、それが基本的にはずっと立ち仕事となりますので、ある程度シフト制は敷かれていたとしても、大抵の人は残業含め十数時間立ちっぱなしで仕事をしなければなりません。
体力が衰えてくる年齢になれば、それだけで疲労困憊でしょう。
休みが取れない
調理師の仕事が一番忙しくなるのは土日祝日といった休日ですので、基本的にはあまり土日祝日に休むということが難しい仕事です。
また、どの飲食店を見ても、基本的にはギリギリの人数でシフトを回しているような場所がほとんどで、有給を取ろうにもまず取れないというところも多いです。
一方で、独立している人は休みを取るのは自分次第なので、それ自体は問題ないのかもしれませんが、自分が休むということは店を閉めるということなので、結果的に売り上げも当然落ちます。
そう考えればおいそれと休むこともしづらく、結果的に調理師のほとんどは、自由には休みを取れない方が多いでしょう。
給料が低い
それだけ忙しく働いているのにも関わらず、高い年収は望めません。
一部の有名シェフとかになれば話は別なのでしょうが、それは氷山の一角であり、調理師の方のほとんどは安い給料で仕事をしています。
また、昇級も定期的にあるというところは少ないようで、何年も働いているのに新人の頃とほぼ給料が変わっていないという人も多いようです。
調理師からの転職におすすめの転職先は?
食品製造業
調理師としての知識をそのまま活かしやすい仕事です。
もちろん調理系の仕事以外もしなければならない部分がありますので、覚えなければならないことも多いかもしれませんが、仕事は基本的には日勤ですし、調理師の仕事のつらいところは解消しつつも自分の経験を活かせる仕事です。
警備員
調理師の仕事は結構力仕事な側面も大きく、また長時間労働により体力的にタフな方が多い仕事ですので、異業種への転職先として警備員も比較的おすすめできる仕事です。
夜勤もありますが、その分給与は調理師よりも一般的には高く、調理師の給料が業務量が仕事内容に見合わないと考えている人は、十分な対価が見込める警備員の仕事をおすすめします。
食関連のメディア・IT企業
最近では、食にフォーカスしたメディアを運営する企業も増えてきています。
一言に食と言っても幅広く、例えばオーガニック関連に強い調理師経験者であればその分野の食事に特化したメディアを狙うなど、細分化することで更に自分の知識を活かしやすくなります。
調理師からの転職で気をつけること
転職活動は早めに
調理師からの転職は、とにかく早く転職活動をするということを心がけて下さい。
上記に挙げたようにこれまでの経験を活かせる仕事もありはしますが、調理師の仕事経験が特殊である以上、その数は他の職種と比較すれば少ないと言わざるを得ません。
体力的には自信がある方も少なくないでしょうし、そのバイタリティを活かした転職が最も有効だと言えます。
また、未経験であればポテンシャルを見込んでの採用となりますので、年齢が若いということはそれだけでも武器になります。
その強みも年齢を重ねていく毎に弱まっていきますので、調理師としての将来に不安がある人は、早めの検討・決断をして行きましょう。
働きながら転職活動、スキル習得
普段の仕事でパソコンなどを使わない分、調理師の人はパソコンでの作業に疎い人も多いかと思います。
現在ではほとんどの仕事がパソコンを使わなければ仕事ができません。
転職の際に、最低限パソコンを扱えるスキルは身に付けておく事をお勧めします。
長時間労働の方が多く、スキル習得の時間がなかなか取れない人も多いとは思いますが、そうした自己学習の姿勢は転職でも好評価となりますので、完全には習得できないとしても、少なくともやる努力だけはした方が良いのは間違いないでしょう。
転職先の会社のニーズを知る
自分の強みを適切に面接等で伝えるためにも、応募する会社がどのような人材を欲しがっているのかということはしっかりと調査して転職に臨みましょう。
調理師の仕事が特殊だからといっても、活かせないところが全くないというわけではありません。
ただし、それも自分の強みと相手のニーズが合致していて初めてプラスに働くものです。
手先が器用だと言ってもそれを求めていない企業には響きません。
相手が求めているものを適切な形で提供することが転職を成功させるポイントです。
情報収集を行う
調理師の仕事はかなりの激務であるにもかかわらず、外の世界を知らないために、つらいと思っていても我慢して続けている人も少なくありません。
調理師の仕事や将来に疑問を持っているのであれば、まずは今いる環境意外に目を向けて、自分にとってより良い環境がないか、ぜひ一度調べて見て下さい。
仕事をしながら転職活動をすることにリスクはまったくありません。
今よりいい環境があれば転職すればいいですし、なければ今の仕事を続ければいいだけです。
ぜひとも、新しい可能性を探す行動をはじめましょう!
調理師の転職には転職エージェントを利用すべき
転職エージェントでは求職者に対して、担当者のキャリアアドバイザーが下記のようなサポートをしてくれます。サポートはすべて無料です。
- 今までの経験からキャリアプランを一緒に考えてくれる
- 希望にあった求人情報を紹介してくれる
- 求人先の詳しい情報や求めている人材の情報を教えてもらえる
- 提出書類の添削や面接対策などのサポートをしてもらえる
- 年収などの条件交渉や入社日などを企業側と調整してもらえる
調理師から異業種への転職は、仕事内容や業界、給料、職場環境など一般企業への転職に不安に感じることも多いのではないでしょうか?
不安に思うことがあれば、どんな些細なことでもキャリアコンサルタントに相談してみてください。
調理師から一般企業への未経験職種への転職を実際に成功させている人は多くいますので、そのノウハウを聞くだけでも非常に参考になるでしょう。
基本的にはどこも無料で使えますので、ひとまず登録して情報を集めるだけでも非常に参考になるはずです。
「調理師を辞めたい」という考えが浮かんだら、「仕事を辞める前に」在職中にまずは転職エージェントに登録することです。
- あなたのこれまでの経験からどんな転職先があるか(あなたの市場価値)
- 求人情報や企業の詳しい内部情報(企業が求めているもの)
- 書類選考や面接のポイント(内定をもらうコツ)
これらのことを知ることで、ただ「辞めたい」と考えているより、より具体的な状況判断ができるのではないでしょうか?
調理師から異業種への転職の相談におすすめの転職エージェントをまとめていますので、ぜひ参考にご覧ください。