一時は非常によく耳にしていた「セクハラ」という言葉ですが、最近では会社による取り締まりや監視が厳しくなったこともあり、公然と目にするようなことは少なくなったかと思います。
それでもやはりセクハラに関するニュースを目にするということは、依然としてそう認識されるような行動が横行しているということでしょう。
セクハラとされる行動は以前よりも多岐に至っています。敏感な人であれば、肩に手を置かれるということもセクハラと認識される場合があります。
少し過剰とも取れる部分もありますが、それを黙認していたばかりに、徐々にエスカレートして本格的なセクハラになってしまうという可能性もあります。
とはいえ、あまり過敏になりすぎて腫れ物を触るように扱われても、お互いに気持ちの良い職場環境とは言えません。
男性も女性も、セクハラに対してより理解を深めて行くことが重要です。
どういった行動がセクハラとされるのか
まずは、どのような行動がセクハラとされるのか見ていきましょう。
男性から女性に対してのはっきりとしたボディタッチなどは当然のものとして、他にも以下のようなことが挙げられます。
セクハラ的な発言
容姿や私的な生活に踏み込んだ発言はセクハラと認定される危険性があります。
「胸が大きい」「お尻が大きい」というような発言は、言った本人は褒めているつもりであっても、本人はコンプレックスである可能性もありますし、身体を見られているという感覚であれば正直気持ち悪いと感じる人もいるでしょう。
また、「彼氏はいるの?」「好きなタイプは?」といった発言もすべきではありません。
何の気なしに発された言葉かもしれませんが、仕事とは全く関係ない私生活に突っ込むような発言はアウト。
この程度であれば気にしない人も多いとは思いますが、危険性のある発言は避けた方が無難でしょう。
執拗に食事等に誘う
職場で一緒に働く同僚であれば食事に行くこともあるでしょうが、頻繁に断られているようであればそれは「行きたくない」という意思表示かもしれません。
その場合はそれ以上誘うことは避けるべきです。社外での活動は労働規約に抵触しない限りは自由です。
自分にはその気が無かったとしても、社外での接触を強要した場合、「狙われている?」と相手に勘ぐられたとしても不思議はありません。
男性へのセクハラ
セクハラという言葉を聞くと、被害者は女性と思われがちですが、同様に男性へのセクハラも存在します。
性的スキンシップ・言動というよりは、上記のような他人の生活に入り込むような発言が主な例です。
「彼女はいるのか?」「結婚はしないのか?」といった内容のものですね。
前述の通り、仕事と関係の無い私生活を詮索するような発言は、例え男性相手であっても不用意にすべきではありません。
セクハラの対処法
セクハラはしている人間がもちろん悪いですが、されないもしくは悪化させない為にも以下のような行動を心掛けると良いでしょう。
断る時ははっきり断る
何か誘いを受けたりした際には、曖昧な返事はせずはっきりと断るということも必要です。
もちろん、相手の立場もありますので、邪険な扱いはすべきではありませんが、建前でも良いので「〜こういった理由があるので行けません」など、機を改めれば大丈夫と思われてしまうような理由ではなくはっきりと相手に伝えることで、しつこくつきまとわれることを止めるような物言いを心掛けましょう。
無闇に話に乗らない
仕事中の雑談も時には必要かもしれませんが、そうした軽い雰囲気の中でこそセクハラ的な発言が飛び交う可能性が高いものです。
自分が矛先では無かったとしても、そうした話についつい乗ってしまえば自分が言われたとしても自業自得です。
そういった話は断固として無視する、あるいは物理的に距離を置くなど、自分がそこに巻き込まれないよう自分自身を保護することも必要です。
身だしなみに注意
女性に関しては、服装も華美なものにしないことをお勧めします。
職場内であったとしても、ドレスコードに則ったファッションであれば自由ではありますが、派手な外見で周囲が誤解するようなことがあればそれは考えるべきです。
会社の相談機能を活用
社内コンプライアンスに感度の高い会社も増えてきており、セクハラ対策室や人事相談室など、専門部門を持つ会社も今では多くあります。
上司からのセクハラであれば、仕事上のパワーバランス的にも直接言いづらいこともあります。
その場合には会社の相談部門を利用することで、自分が通告者であることを隠すと同時に、二次被害からも該当部門が守ってくれるようになります。
こうした部門がある場合には大いに使っていきましょう。
セクハラ」という言葉がこれほど一般化した現代であっても、未だにセクハラ被害は0にはなりません。
悪気があってしているものでは無かったとしても、嫌がる人がいるのであればそれは咎められるべきものです。
これを見て、「自分はもしかしたらセクハラと取られる行動をしていたかも」という人はすぐに自分の行動を改めるのはもちろんですが、される側も時には勇気を出してその状況を打破することを考えていきましょう。
それでもセクハラがなくならないなら
あなた自身でできる対策をしてみたにも関わらず、セクハラがなくならない環境であれば、会社自体の風土の問題かもしれません。
組織がその体質を変えるためには、非常に長い時間や労力がかかります。
そんな会社であれば、しがみ付いていても時間を無駄にするだけですので、さっさと転職してしまうことも一つです。
とはいっても、いきなり仕事を辞めるのはおすすめしません。転職を成功させるには、事前の情報収集が非常に重要です。
ただ、自分の一人の力で情報収集するには限界がありますので、転職エージェントを利用して効率よく転職活動を行いましょう。
転職エージェントの利用をおすすめする理由
今の職場は辞めたいけれど、「転職して同じような環境だったらどうしよう」「転職先はあるだろうか」という不安があるのではないでしょうか。
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特にセクハラや嫌がらせなど人間関係が原因での転職の場合、新しい職場の人間関係が気になるはずです。
次の会社でもまた同じようにセクハラがあるような環境では、せっかく転職した意味がなくなってしまいます。
- 職場の人間関係は?
- セクハラの対策は?
- 職場の女性社員はどれくらいいる?
- 働いている社員の会社に対する評判は?
不安に思うことがあれば、どんな些細なことでもキャリアコンサルタントに相談してみてください。
企業の採用担当者には直接聞きにくいことでも、転職エージェントには聞きやすいのではないでしょうか?
キャリアコンサルタントは求人先の企業に足を運び、その会社の雰囲気を肌で感じているので、求人票ではわからない職場のリアルな状況を教えてもらうことができます。
職場でのセクハラがつらく転職し、新しい環境で楽しく働いている人はたくさんいますので、そういった成功事例を聞くだけでも非常に参考になるでしょう。
「今の環境がつらい」「仕事を辞めたい」という思いがあるなら、「仕事を辞める前に」まずは転職エージェントに登録することです。
- あなたのこれまでの経験からどんな転職先があるか(あなたの市場価値)
- 市場が求めているのはどんな人材か(今の求人市場)
これらのことを知ることで、ただ「辞めたい」と考えているより、より具体的な状況判断ができるのではないでしょうか。
自分には今の「職場以外の選択肢がある」というがわかるだけでも、精神的にとても安心できるはずです。
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